◇鶴嶺高校陸上部訪問記 ◇北陵高校陸上部訪問記   ◇TOPページに戻る


<巻頭・注>本文中、茶系の文字は管理人の呟きですので、飛ばし読みすることが望ましいかもしれません

練習前の打ち合わせをするマネ諸君

3年マネはさすがにしっかりしてるぞ

これが鶴高のザトペック、石原主将



ウォーミングアップは入念に

短距離部、全力疾走の図

わかる、その気持ち。乳酸溜まるよね。

ラップタイムを伝えるマネージャー
これを選手に正確に伝えることを
最も重要視しているそうです


そしてキャプテンは走り続ける...

7メートルへの期待を抱かせる菅原くん

日本でトップを争えるようになりたい、
という抱負も語ってくれた


補強運動に励む部員たち
明日の鶴高陸上部を支えてくれ!
   

 
 入梅にもかかわらず、我々「部活.ネット」が鶴嶺高校陸上部を取材に行った6月10日は晴れていた。
(別に私=管理人の力で晴れたわけではないが...)

 もし雨ならば校舎内での練習となっていたところだけに、選手たち、殊に13日から始まるインターハイ南関東大会を控えたキャプテンの石原洸(タケル)くんと2年生の菅原知希くんにとっても、最終調整をする上で、恵みの天気ではあったろう。

 この日、鶴嶺高校陸上部は中島スポーツセンターの400メートルトラックを使って練習したのであった。

 学校のグラウンドは公立高校の悲しさで、野球・サッカーとの共用であり、たいていの場合、武器(?)を持たない陸上部が所狭しと飛び交うボールの餌食になったりする。私も高校時代、全力疾走中に野球のボールが飛んできて、避けようとした瞬間に捻挫したこともある。
(後ろ向きになっている時に、背中に一発食らったこともあります)

 ま、そうした危険を未然に防ぐ意味でも、茅ヶ崎唯一の400メートルトラック(でも残念ながらオールウェザー用ではなく、「土」だけど)は利用価値がある。

 練習一番乗りは1年生マネージャーT.AさんとS.Kさん。特にT.Aさんは中学時代は文化部で、ある日たまたま陸上部所属の友達を探しに部室に行ったことがきっかけで、陸上の競技会を見ることになり、感動してしまい、そのままマネージャーになったという変り種だ。

 彼女たちを含め、マネージャーが5人もいる。
 ....ひたすら羨ましい。

 3年マネの飛田さんは雰囲気を盛り上げるのが実にウマイ!好きな種目はやり投げ(北陵でも一番人気でしたなぁ)と400メートル。400メートルは全身の力を使い切るところが素敵なのだそうだ。

 私はあくまで個人的に、ということだが、400メートルは大嫌いだった。だって、練習で300メートル走ったりする時でさえ、200を通過すると宇宙遊泳をしているかのように、体が前に進まないんだよ!
 そして、走り終わったあとに訪れる“ケツ割れ”現象。呼吸困難と乳酸溜まりまくりで、ゴール後は意識がなくなるほどだ。爽快感のカケラもないぜ。
 今後の人生の中で『400メートル全力疾走するか、チーズ(大嫌いだ!)を1キロ食うか』という究極の選択を迫られたら、もしかしてチーズの方を選ぶやもしれない。考えてみると、すごく情けない陸上部員だったのね、私。)


 同じく3年マネの杉森さんは幅跳びが好きだそうで、跳躍好きなマネージャーについに巡り合えた。
(だからといって、自分が誉められているわけではないんだけどね)

 彼女たちに「陸上の魅力」を問うと、異口同音に『あらゆるスポーツの原点』『どんなスポーツでも走るのが基本』という答えが返ってきた。

 そうなんだよ。わかってるじゃないの。陸上競技の変わらぬ素晴らしさは『道具を使わず、己の鍛え上げた肉体だけで勝負する』『大地があれば誰でもできる』『記録によって過去の自分とも、他者とも比較ができる』という点だよね。

 さすが3年マネ。とてもしっかりとした受け答えで、これなら部員からの信頼も厚いに違いない。

 そこに石原キャプテン登場。

 彼は先日行われたインターハイ神奈川大会の男子5000メートル決勝で14分57秒という自己新記録で3位入賞を果たし、南関東大会への切符を手に入れた。
(インターハイの陸上競技では、各都道府県の上位6名までが、次のステージであるブロック大会への出場権を得る。さらにブロック大会の上位6名が全国大会に出られるシステムである。だから一番悔しいのは7位の人かもしれない。今年、北陵陸上部で県大会7位の子が二人いて、本当に可哀相だった。)

 練習ぶりも尋常ではない。

 詳しい練習内容については『学生特派員・まゆが行くざんす』に譲るが、私が彼にインタビューし、練習が始まってから、ちょっと暗くなってきて帰るまで、ずっと走っていた。その間、悠に2時間を超えている。



 君は化け物か?




 おそらく(というか「絶対」)私がこの15年の塾講師生活中に、何か情けない事情があって走った距離を、今日一日だけで凌駕している!

 ....尊敬してしまいます。

 しかも、考え方や言葉の選び方も実にしっかりしている。

 さらに、インターバルトレーニング(全力に近い走りをしたあと、少しの休憩(といってもジョグなんだが)を挟んで、またほぼ全力で走る、という難行を繰り返す絶望的な練習)でもグイグイ走る。

 ある種、神々しささえ感じる。彼の人間性が百の言葉で語るよりも、その走る姿に表れている、と言えば陳腐に聞こえるほどである。

 ちなみに、私はこの練習も嫌いで、この練習法を発案したザトペックという選手(オリンピックで5000,10000,マラソンを全部優勝してしまうようなケダモノだった。別名「人間機関車」。この人の走りを見ると、きっと皆、勇気づけられると思うよ)を本気で怨んだこともあった。ん〜、思い出せば出すほど、自分がいかにひどい選手であったかがわかってしまい、ちょっと悲しい。

 勿論、彼にもインタビューさせてもらったわけだが、練習する姿勢を見ていれば、それだけで、彼がどれほど凄いキャプテンかはわかる。

 「レースでは、自分だけでなく、他のランナーもいるので、一概には言えませんが、積極的に走るのがモットーです。」

 関東大会の壁もぶち抜いて、全国大会へ、さらには駅伝でも花の1区(10キロもあります)で区間賞を狙って欲しいと思います。




頑張れ、鶴高のザトペック!




 次に、幅跳びで6M86cmという記録で県大会4位に入賞した2年の菅原くんにもインタビューさせてもらった。

 私も告白すると、高校時代は幅跳びと三段跳びをやってはいたのだが、彼と較べると恥ずかしくて記録など書けたものではない。だから、心の底から羨ましい。

 菅原くんとの一問一答。

管理人「今日は助走練習をしていたようだけど、調子はどうかな?」
菅原くん「ちょっと調子悪いですね。っていうか、このグラウンドだとよくわからないところもありますけど。」
(オールウェザー用トラックではないから、という意味です)
管理人「関東大会での目標をズバリ!」
菅原くん「7メートル跳んで、全国大会です。」
(またしても羨ましい...。7メートルとか全国大会とか、口走ってみたかったなぁ...)
管理人「誰か、目標としている選手とか、アイドル的な人はいるかな?」
菅原くん「法政大学に行っている梶川洋平さんです。中学時代に一緒の大会に出ていて、凄いと思ってました。」

 ちなみに、私のアイドルは臼井淳一という人であった。この人について書くとスクロールバーが限りなく小さくなってしまうので、簡単に言っておくと、中学時代に走り高跳びの神奈川中学記録を樹立したのを皮切りに、インターハイでは3年間で異なる5種目に入賞。三段跳び優勝。大学時代に1600メートルリレーで日本新記録。その後、幅跳びで日本記録樹立、ロサンゼルス五輪7位入賞。
 こう書くだけでもその凄さは伝わると思うが、実は一度だけ、神奈川県選手権という試合の幅跳びでご一緒させて頂いたことがある。私など、記録を計ってもらえない(試合進行を速くするため、一定記録以下は計測しないという非情の掟があった)のだから、参加してどうなるってものでもないのだが、そこに颯爽と臼井淳一様が登場するわけだ。
 彼は軽く助走を始めたかと思うと、アッサリ7メートル60センチという記録を出して、優勝してしまった。
 素敵...。


 などという話を菅原くんにしたもんだから、彼も梶川選手(法政大学2年)の名を挙げたのであろうが、実際に梶川選手は先日行われた関東インカレの三段跳びで3位入賞を果たしている。私もこれからは注目しようと思う。

管理人「じゃあ、7メートル目指して頑張ってきて下さい。」
菅原くん「はい。何とかイケると思います。」

 ともあれ、石原くん・菅原くんの健闘を祈ります。悔いの残らない戦いを期待していますね。



☆★☆★☆★☆★顧問・秋山先生へ直撃インタビュー☆★☆★☆★☆★
 
 関東大会に出場する2名の他、計30名を超える部員を束ねる顧問の秋山先生は間もなく行われる体育祭の責任者でもあり、現在、実に多忙でいらっしゃる。トラックに姿を見せた時には既に午後5時を回っており、インタビューさせてもらうのも申し訳ない気持ちであったが、「5分くらいなら」ということでお話を伺った。
(実際には5分では終わりませんでした。ゴメンナサイ!)

管理人「先生は高校時代は種目は何をやられていたのですか?」
秋山先生「実は、私は秦野高校に通っていたのですが、高校時代は陸上部ではなかったのですよ。陸上は日体大に入ってから中距離をやっていまして。」

管理人「そうなんですか。すると石井隆史さん(1977年に作った1500メートルの日本記録が今以って破られていない!=最古の日本記録だ)の高校・大学の先輩ということですね。」
秋山先生「彼とは秦野高校で7年間一緒に教鞭も執らせてもらいましたが、陸上については雲の上のような存在でして。ただ、ああいう人と一緒にやらせてもらって得たこともたくさんありました。」

管理人「部訓であるとか、常に生徒に発しているメッセージのようなものはありますか?」
秋山先生「言葉よりも行動、ということを大切にしています。人間として自主性・自覚を持って、考え、行動して欲しいですね。」

管理人「練習スケジュールは基本的に先生がお作りになるわけでしょうか?」
秋山先生「そうですが、それも一方的に渡すだけではダメで、コミュニケーションを図って、一緒に考え、最後は彼らの自主性ということになりますね。この間、高校に入ってから陸上を始めた初心者の生徒から、もっと練習量を増やして欲しい、という申し出があったのは嬉しかったですね。朝練も彼らが自主的に毎日やっていて、そういう面では素晴らしい生徒たちですよ。」

管理人「石原くんや菅原くんについて、先生からひと言お願いしたいのですが。」
秋山先生「石原くんは人間的に実に素晴らしいです。しっかりしているし、リーダーシップもあります。ただ、誰もが彼のようにはなれない、というのもわかります。菅原くんは去年の秋から走りが断然よくなりましたね。その結果、幅跳びでもきっと7メートルを跳んでくれると思います。」

管理人「鶴嶺高校では、3年生の引退がインターハイ予選終了後ではなく、7月の湘南地区の競技会のあと、と聞いていますが、それは先生からのご指示ですか?」
秋山先生「いえ、それは私が赴任する以前からそうだったようです。インターハイで終り、ということでなく、その時期はせっかく意欲も湧いてくる頃なので、やめてしまっては勿体無いとは思いますから、よいのではないでしょうか。」

管理人「では、最後に、これから鶴嶺高校陸上部に入部する可能性のある中学生たちにメッセージをお願いしたいと思います。」
秋山先生「繰り返しになるかもしれませんが、“自分”というものを持って、はじめて他人を思いやることができるわけです。人を思いやれるよう、しっかりと“自分”を持ち、それを意志と行動で示せる人間になって欲しいと思います。鶴嶺陸上部では初心者も大いに歓迎します。」
管理人「お忙しいところ、どうもありがとうございました。ペーパー版が出来ましたら、ご挨拶に伺います。」






お忙しい中、インタビューに
応じて下さった秋山先生


部員一人一人に声掛けを実践

※「まゆ」・・・部活ネットの取材に出没する現役高校3年生。性別・女。秘密にしてたけど、実は元陸上部。
 
 
まっすぐな道や、野原や、何もない場所で、思いっきり走りたいと思ったことはないだろうか。空の青さと、芝生の匂いと、土の感触とともに、鶴嶺高校陸上部が、私にそれを思い出させてくれた。

 中学時代にちょこっとだけ陸上部に所属していた特派員、陸上の練習風景なら、だいたい知っているつもりだった。



  走る.......




 
 
 

インタビュー稼業にもすっかり馴染んだ「まゆ」(勿論左側)。
受験は大丈夫なのか?
 .......終わり。







  しかし鶴高陸上部は、予想を遥かに上回って、とにかく走るのである。アップで走り、バトン練習で走り、インターバル走で走り、助走で走り、3000・2000・1000mを走り、300・200・100mを走り…まだ終わりは来ない。

 「中学ではお琴をやっていたけれど、文化部はメリハリがない。ずっと運動していなかったので、体を動かしたくて、走りたくて陸上を始めた」という短距離の阿部 静さん(1年) のように、走ることが好きな人には最高の部活だろう。

 走っているだけのような部活だが、マネージャー含め32人もの部員がいてにぎやかだ。投てきと400・マイルリレーを兼ねる高橋 舞さん(2年)は、「体験入部の時、先輩たちがおもしろそうだったから入部を決めた。ワイワイしてる明るい雰囲気は今も続いていると思う」と語る。

 3年生の引退が遅いのも鶴高陸上部の特徴で、最後の試合はこれから。それまで、後輩たちに走ることの楽しさを伝えていってほしい。

TOPページに戻る

 陸上競技の最大の魅力は「自らの成長が“記録”によって立証される」ことではなかろうか。

 誰もが世界記録保持者になれるわけではないし、誰もがオリンピックで優勝できるわけではないが、たゆまぬ練習と克己心により、少なくとも“昨日の自分”に勝つことは可能なのだ。

 つまり、自分が主人公になれるのが陸上競技であり、それはトップアスリートでなくとも勿論同様である。

 また、基本的には個人競技であるが、リレーや駅伝といった団体種目があるほか、ともに頑張ってきた仲間を見守る温かい目が存在することも、「陸上部」ならではのことであろう。

 様々な思いを抱いて、2003年5月2日、翌日にインターハイ神奈川県大会の中地区予選(神奈川県では県内を3つのブロックに分けて予選を行い、各種目上位11名までが県大会への出場権を得る)を控えた北陵高校陸上部へとお邪魔した。

 グラウンドは狭い。200メートルトラックがやっとの広さの所に、陸上だけでなく、サッカー部・野球部が同居する。まぁ、それでも私(管理人)が通っていた高校では、それに加えてソフトボール部もあったりして、お互い生きた心地がしなかったことを思い出す。
(陸上部でも槍や円盤をぶん投げていましたからね)

 部員数約50名。昨年は関東大会に6種目出場、全国大会へも2名が出場するなど、輝かしい実績も持つ同陸上部。今年はどうであろうか。

 蛇足ではあるが、私自身が高校時代、陸上部に所属していた(幅跳びと三段跳びをやってましたぜ)こともあり、何か自分の過去を見に行くような奇妙な感覚もしたのであるが、まさに砂塵舞う北陵高校グラウンドは25年前へとフィードバックさせるものであった。

 殊に高校3年生で全国レベルで戦うほどの力がない選手にとって、インターハイ予選は“引退へのカウントダウン”に相当する。私も高校3年の時は、「この大会で自分の陸上生活は終わるから、せめて自己新は出して引退したいなぁ。」と考えていた。2年生の時には絶対に考えられないことだったが、節目節目で人間は成長欲求を掻き立てられるもののようだ。

 北陵の3年生部員たちはどんな思いで地区予選前日を迎えているであろうか。キャプテンを含め、まず数人の男子部員たちに意気込みを尋ねてみた。

まずはミーティング

バトンパスのチェックもね
岡島先生から指示が出る


最後の調整に余念のない部員たち。
明日は頑張れよ!



★☆★☆インタビューその1★☆★☆

管理人「いよいよ、明日からだね。キャプテン、意気込みのほどはどうですか。」

石井琢也くん[主将。幅跳び・三段跳び・リレーに出場予定]「燃え尽きるのみです。県大会での上位入賞を目指します。」

管理人「キャプテンとして50名ほどの部員をまとめる難しさはあったかな。」

石井くん「いやぁ、難しいと思ったことはないんですが...それに長距離は相川くんに任せてますし。」

管理人「じゃあ、長距離部長の相川君。長距離って、辛くない?しかもリーダーだし。私自身、陸上部に籍を置きながら、長距離は別世界のことだと考えていたくらいで。」

相川健二くん[長距離部長]「辛いこともありますが、仲間とともに練習することはとても楽しいです。実は僕よりも力のある選手もいるので、走りは勿論、走り以外の面で他の部員を引っ張るようにしています。」

管理人「個人的な目標は?」

相川くん「何としても3000メートル障害で県大会に出場したいですね。あと、秋にある駅伝まで部に残るつもりです。駅伝は“団結心”ですから、それが楽しみですね。」

管理人「では、その3000メートル障害で昨年の新人戦5位入賞の小林くんの話も聞いてみましょう。長距離は本当に楽しいのかな?」(ちょっとしつこいけど)

小林謙介くん「自分では楽しいと思いますが、そういう質問をされた時にどう答えるのか、というのが自分の中で一つの課題になってますね。楽しさは不明、ってことで。」

管理人「大学進学も当然考えているだろうけど、“箱根駅伝”とかを走ってみたいという気持ちはありますか。」

小林くん「できれば。ただ、箱根を走れなくても“生涯ランナー”でいたいとは思います。」

管理人「個人的な目標は?」

小林くん「関東大会の決勝を走りたいですね。自己新を出さないと難しいと思いますが。」

管理人「皆さん、どうもありがとうございました。明日からの健闘を祈ります。応援にも行きますね。」

         

 引き続き、3年前の北陵高校陸上部キャプテンでもあった“特派員”関川玲くん(現・慶応大学 陸上とは全く無縁の生活を営む)に女子部員にインタビューしてもらったので、それを掲載しておこう。

 彼は3年前、中地区予選の走り高跳びでジャンプオフ(最後の予選通過者を決定するための試技)によって勝ち抜けをしたという稀有な経験を持っている。顧問の岡島先生曰く「それだけでだいぶ盛り上がりましたよ」とのこと。その彼だからこその、思い入れたっぷりなインタビューである。
(ちなみに彼は、インタビューの間、しきりに『う〜ん、わかるわかる』というセリフを繰り返していた。)



★☆★☆インタビューその2★☆★☆

◇前田梨沙さん[400Mハードルと1600Mリレーで昨年も関東大会に出場]

特派員「陸上部に入って活動を続けてよかった!と思ったのはどんな時ですか?」

前田さん「やっぱり精神的に強くなった、という事ですかね。部活以外の事でも、ツライ事があっても乗り切れるようになりました。ツライのに慣れたんですかね。(笑)あとやっぱりいい仲間に出会えた事ですね。普通に雑談したりいろいろ相談に乗ったりできる友
達が出来たというのは、すごくいいですよね。」

特派員「(う〜ん、わかるわかる)じゃ、一番辛かったのは?」

前田さん「2年の冬練!!毎日練習がハードで、体中に疲労がたまってました。思うような走り方が全然できないのがとにかく悔しかった!!」

特派員「一番楽しかった時はいつですか?」

前田さん「去年の県大会から関東大会の間!すごい調子がよかったし、他の関東大会出るメンバーと一緒に励ましあえて、そして関東に出れないメンバーも含めて全員一丸となって頑張れました。とっても皆がまとまってたと思います。」

特派員「(う〜ん、わかるわかる)北陵高校陸上部のPRをお願いします。」

前田さん「ウチの陸上部はとにかく明るいです!そしてとても仲がいい!!和気藹々として、毎日とても楽しく練習してます。練習はツライ時もあるけれど、みんながいるから頑張れるっていう事がすごく心の支えになります。また、OB・OGの皆さんがとても協力的で、よく練習に来てくれていろいろ教えてもらったりしてます。試合の時も応援に来てくれるのは、とても嬉しいですね。」

特派員「(う〜ん、わかるわかる)では、最後にインターハイ予選に向けての抱負をお願いします。」

前田さん「とにかくBestを尽くす!そして、関東大会出場します!!」

特派員「ありがとうございました。頑張って下さい。」


      ←究極の「うん、わかる」男 特派員・関川玲[アキラ]

★☆★☆インタビューその3★☆★☆

◇柿沼妙子さん[昨年は1600Mリレーで関東大会に。また、やり投げでは堂々全国大会に出場。今年は神奈川県大会優勝候補の一人に挙げられている]

特派員「一番、『続けててよかったなー』と思うのはどんな時ですか?」

柿沼さん「皆と、インターハイのような大きな大会に向かって突き進む時や、大会の時、皆が一丸となって選手を応援する時ですね。そういう時は皆のまとまりとか一体感を直に感じることができて、『あぁ、やっててよかったなー』と思いますね。」

特派員「
(う〜ん、わかるわかる)一番ツラかった経験はなんですか?」

柿沼さん「ケガをして試合に出られなかった時期ですね。自分の試合に出られないのが悔しかったし、それにも増してリレーに出られずに、周りの皆に迷惑をかけたと思います。でも今はもう全然大丈夫ですよ。」

特派員「
(う〜ん、わかるわかる)大学でも陸上を続けていきたいですか?」

柿沼さん「是非続けていきたいですね。陸上競技というスポーツには生涯関わっていきたいです。もともと小さいころから走るのが好きだったんですよね。その気持ちは多分ずっと変わらないと思います。」

特派員「それでは、インターハイに向けての抱負をお願いします。」

柿沼さん「目標は県で一番になる事!神奈川県にはインターハイTop10に入るような人が2人いるんですよ。その人たちに勝てば多分関東でもNo.1になれると思います。・・・負けられないですね。インターハイの決勝で、全国の強い人たちと戦いたいです。そして国体も目指したい。そのために、一つ一つの試合を大事にしていこうと思います。」

特派員「ありがとうございました。頑張って下さい。」


    
実は昔、一緒に合宿した仲であることが判明した岡島誠先生と管理人


 さて、当然のことながら顧問の先生へもインタビューさせてもらった。そこで、私(管理人)と岡島先生が、実は初対面ではなかったことが図らずも判明することとなった。

 以下のインタビューのうち、一部については、当事者以外には意味不明であろうが、成り行き上、記すこととしたので、ご寛容を。

★☆★☆インタビューその4★☆★☆

◇顧問・岡島誠先生[北陵高校陸上部を指導して8年目。ちょっとオチャメなところもある43歳。地区大会ではスターターも務める。]

管理人「初めまして。失礼ですが、私と同じくらいの年齢かとお見受けしますが、お幾つでいらっしゃいますか。」

岡島先生「43歳です。」

管理人「では私の一つ先輩ですね。先生は高校時代も陸上をやっておられたわけですか。」

岡島先生「ええ。僕は秦野高校でした。」
(この辺から、80%の読者には意味不明)

管理人「えっ?秦野高校ですか?私は平塚江南高校の陸上部でしたから、もしや、合同合宿を一緒にやりませんでしたか?」

岡島先生「えっ、そうなんですか?じゃあ、中戸川くんとか古島くんなんか知ってるわけ?」
(この辺で、90%の読者には意味不明)

管理人「そりゃ勿論先輩ですから。じゃあ、先生も草薙くんとか小町くん、大川くんは直属の後輩というわけですね。」

岡島先生「そうそう。いやぁ、江南には個人種目では負けちゃったけど、リレーでお返ししたんだよね。」(とても懐かしそうに語る)
(ここら辺りまでで、99%の読者には意味不明)

管理人「ということは、お互いよく覚えていないようですが、初対面ではないということになりますね。何となく親近感が湧いてきてしまいました。さて、明日から始まるインターハイですが、北陵陸上部にとって、どういう大会なのでしょうか。」

岡島先生「3年のほとんどは、この大会を最後に引退しますから、重みのある大会として受け止めています。年間に3回ほどピークを作りますが、春のピークをこの大会に合わせています。」

管理人「どういった目標で臨まれますか。」

岡島先生「とにかく自己新を出して欲しいですね。力のない子もいますが、去年の自分を超えられるか、昨日の自分を超えられるか、というところに熱くなって取り組んでもらいたいです。だいたい彼らは、自己記録を下回って次のステージ(県大会や関東大会)に進んでも、あまり嬉しそうな顔はしませんからね。」

管理人「北陵陸上部の特徴はどんなところでしょうか。」

岡島先生「こっちが拍子抜けするほど上下関係が薄く、仲がよい点でしょうか。それでも同じ気持ち、向上心を持って練習に励んでいるのは間違いありません。」

管理人「部員たちならびにこれから北陵高校の陸上部に入ろうという中学生たちへのメッセージがあればお願いします。」

岡島先生「北陵の陸上部は“夢を見られる場所”“心の宝物を掘り出せる場所”だということを伝えたいですね。」

管理人「(特派員・関川くんバリに)よ〜くわかります。今日は試合前日のお忙しいところ、ご協力ありがとうございました。明日は応援に行きますので、是非頑張って下さい。」



 最後に、練習を見守るマネージャー2名(女子)にもインタビューさせてもらった。意外な応答もあったりして、新鮮な気分になるものであった。


★☆★☆インタビューその5★☆★☆


管理人「まず、根源的な質問をしてよろしいでしょうか。なぜ、選手としてではなくマネージャーを選んだのですか。」

匿名希望さん「選手としての限界は感じていましたね。」

森下さん(2年)「私は中学時代はバレーボールをやっていて、高校に入ったら、陸上かバレーのどちらにするか悩みましたが、初めてのものの方がいいかと思って。それで、選手の立場は経験もしたので、今度はマネージャーをやろうと。」

管理人「選手と違って、試合で達成感を感じることが難しかったりはしないかな?」

匿名希望さん「そうですね。やることをキチンとやって当たり前、というプレッシャーはありますし。でも、選手の人たちが皆、マネージャーの立場をよく理解してくれるので、それなりの喜びはありますよ。」

森下さん「そうですね。お礼を言われると素直に嬉しいですし、仕事を全部キチンと出来た時は達成感もあります。

管理人「陸上で好きな種目は何ですか?」

匿名希望さん「長距離とかハードル...」

森下さん「私はやり投げ。何だか元気をもらえます。」

匿名希望さん「そう言われれば、私もやり投げ好きだわ。」

森下さん「ですよね。」

管理人「(心の中で「跳躍じゃないのね」と思いつつ)じゃあ、明日から大変だけど、頑張って下さい。」

部を支えるマネージャー諸君

ハチマキが3年生部員に手渡される
 ちなみに、マネージャーは新入生を含めて5名だそうである。羨ましい。私が陸上をやっていた頃は(というか、私がやっていたからなのかもしれないが)、女子マネージャーはゼロ。

 話は少し違うかもしれないが、マネージャーは女性の方がいいのかもしれない。

 というのも、介護される立場の人にアンケートを取ると、男性も女性も「女性に介護されたい」という結果が出ているからである。男女平等と言いつつも、受け入れ易いものとそうでないものがあるのは明白で、女子部員が男子マネージャーに精神的なこと(肉体的なことも?)で相談するのは、やや難しいように思われる。

 書いてみて、「やっぱりあまり関係がないような気もする」と思ったのは私だけではあるまい。ま、いいか。

 で、この日、インターハイ地区予選前日ということもあり、マネージャーから3年生の部員へ、北陵カラーである黄色の“魂のハチマキ”が贈られた(実際に渡したのは岡島先生だが)。

 私はこういう場面にだいぶ弱い。

 吹奏楽の取材の際にも感じたことであるが、「高校生は高校生であるというだけで、既にドラマを内包している」のである。

 いいものを見せてもらった。こちらまで勇気づけられる思いであった。
 
 大会前日の何とも言えない緊張感と、砂塵の中、取材に協力してくれた顧問の岡島先生及び部員の皆さん、自己新を目指して頑張って下さい。地区大会は勿論、県大会も応援に行くつもりです。

 「部活.ネット」も私個人も“パーソナルベスト”を目指して頑張ろうと思います。

  
最後は『ほくりょ〜ファイト』の掛け声で気合。練習後、グラウンドに整列して挨拶。
う〜ん、わかるわかる。






男子800メートルの原田くんと
[記録 1分58秒18]
女子やり投げの柿沼さんが
[記録 39M77cm]
予選をトップで通過しました。

北陵陸上部魂は健在なり!
 
written by Great Manager
  
 私が引退してから約一年が過ぎました。今度は後輩達がその時を迎えます。私も年取ったなぁって感じです。一年はアッと言う間です。

 今思い返してみると、自分がチームにいたときはマネージャーとしての仕事に手一杯で全体を見る余裕は無かったような気がします。周りの人の応援とか全然感じなかったわけではないけど、引退してからチームの外に出て見渡してみたら、ものすごい応援が存在してたことに改めて気づきました。ホントありがたきことです!そんな事を思いつつ今回の地区大会を観戦しました。

 この大会を見て一番嬉しかったのは北陵らしく戦っていたことでした。みんなが同じ目標を持って自分の力を出しきる!走れる人も走れない人もマネも選手も同じ気持ちで試合に臨んでいるという北陵スタイルが変わってなかったのが安心&嬉しかったです☆

 あと、もう一つ。それはマイルリレーでのこと。敵である湘南高校や鶴嶺高校が北陵の応援を一緒にしてくれてたことがとても印象深かったです。
(勿論相手の応援もやりました)

 去年の関東でのリレーで同じような事をしましたが、あの時とは状況が全然違うし、もしかしてどこか1チームしか県にいけない事だってありえるわけだし・・。それでもお互い一生懸命応援している姿に好敵手魂を感じました!そして、他チームにも愛される(?)ところも北陵らしさだと思ったのでした☆こんな感じで私達が引き継いで欲しかったところはちゃ〜んと残ってました。是非下の代にも伝わって欲しいです。

 県大会まであと二週間!!そして関東、インターハイと、また熱い戦いが始まるわけですが、是非多くの人に見てもらいたいです。きっと、熱〜い戦いをお見せすると思います。

 乞うご期待!

=管理人雑感=
 

北陵「克己心」

久里浜「真は力なり」

鶴嶺「がんばっていこう!」

湘南「応援を力に」

岩戸「継続は力なり」

大清水「大どんでん返し」

横須賀大津
「想像以上に横須賀大津」

藤嶺藤沢
「がんばれ!藤嶺男児」

 暑い...。実に暑いのである。

 5月初旬だというのに、どうしてまたこんなに暑いのであろうか。日頃、太陽を1時間以上続けて浴びることなど、めったにない私にこの灼熱の太陽は相当厳しいものがあった。

 2003年5月3日。意を決して私は北陵陸上部の応援に行って、熱射病で倒れるかと思った。

 こう見えても、元陸上部である。(25年も前の話ですが)

 しかし、その根性を見せるべく、やったことは『横断幕』から読み取れる、各校陸上部のカラーを写真にて報道することくらいであった。

 おそらく、どの学校でもOB会のような組織があり、よかれと考えて横断幕を現役生たちに贈るのであろうが、時として意味がよくわからない。

 右は中地区予選に参加した各校のものであるが、私の好みだけで言うと、鶴嶺高校の「がんばっていこう!」は陳腐なようでいて、心に響き、とっても心地よい。

  評価に困ったのは、横須賀大津高校。

 「想像以上に横須賀大津」

 ときたもんだ。 ん〜、深い(のか?)。今度、関係者に訊いてみるつもりである。
(何しに行ったんだか....)
 


Accidents will happen 酷な400Mリレー
 
 陸上競技の中で、リレーは唯一チーム戦であり、そのことが応援を盛り上げる一因ともなるのだが、全力疾走しながらバトンをつないでゆく400Mリレー(通称・4継)では、時としてアクシデントが起こる。

 私が高2の時、1級上の先輩たちの4継チームは県大会で優勝を狙っていた。個人種目を捨て、リレーに賭けている人もいた。

 地区予選のことである。1走から2走へトップでバトンが渡り、「楽勝だね」と思った刹那、わずかに早くスタートした3走に2走の持つバトンが渡らなかった。

 激雨の中での失格劇であった。

 走ることすら叶わなかったアンカーは呆然と立ち尽くすしかなかった。

 北陵女子4継チームのバトンも.....

 心中察するに余りある。しかし、君たちの激走を見守り、結果の如何に関わらず温かく迎えてくれた人たちもたくさんいたことは、忘れずにいて欲しいと願う。

=中地区予選を戦い終えて=  ★☆★☆選手・マネ・顧問にミニインタビュー★☆★☆
 
◇石井琢也キャプテン:
  たくさんいる部員全員が、試合に出る・出ないに関係なく同じ気持ちを持っていると思った。この気持ちを忘れずに、一人でも多く、上へ行ければ、と思います。
◇相川健二長距離キャプテン:
  3年生の意気込みがすごかった。チーム全体で応援できたことが素晴らしいと実感できた。これからは練習の質を上げて、上へたくさんの人が行けるといい。
◇マネージャーA:
 皆のよい走りが見れてとてもよかった。本当にお疲れ様!ここで終わる人もいるけど、県大会まで皆で頑張りたい。皆、カッコよかったー!
◇マネージャーB:
 最後の大会へのそれぞれの想いがあって、その中で一生懸命走っている姿がカッコよかった。現役の人だけでなく、OB・コーチなどいろいろな人が応援してくれて、すごいパワーをもらいました。ありがとうございました。
◇男子マイルリレー2走・原田浩志くん:
  走れない人、この種目に賭けている人の想いを汲んであげられる走りがしたいと思って、全力で走りました。1番でバトンを渡せて嬉しいです。
▼▲▽△▼▲▽△▼▲▽△▼▲
◇顧問 岡島誠先生
 皆、大きな目標として取り組んできただけあって、集中した雰囲気の中で戦えたと思います。良い結果を得た者・悔しい思いをした者、いろいろでしたが、それぞれがベストを尽くした結果なので、しっかり現実を受け入れて、次の目標に向かって努力して欲しいと思います。熱い2日間でした。次は県大会です。
▼▲▽△▼▲▽△▼▲▽△▼▲
 選手の皆さん、先生・マネージャー、お疲れ様でした。次は県大会ですね。気持ちを盛り上げて、自己ベストを更新してくれることを願っています。[by 管理人]


written by Great Manager
 
 県大会3日目、4日目に応援に行ってきました!去年のこの時期は私も引退が迫ってきたな〜とやっと感じてきたころだったと思います。

 私の代はみんなで話し合って関東大会まで一応残ってやろうと決めていたのでこのときはまだ実感が無かったな〜。今年は県大会で引退する人も多いようなので、去年の私たちとは少し違う気持ちもあったと思います。
 私はこの県大会で悔しい結果になった選手も、上に行けたり、自己ベストを更新した人もみんな一体となって戦えてたと感じたし、だからこそ同じ風に悔しくなったり、泣けるぐらい喜べたりしたんだと思いました。

 そんな雰囲気の北陵は本当にいいチームです!顧問の岡島先生は常日頃から「陸上は個人種目のようで個人種目じゃないんだ。みんなで戦うんだ」と仰っていて、まさに北陵そのものだな〜って感じでした!

 あと、北陵といえば応援が有名で、この県大会でも

 他のチームの邪魔になるくらい熱狂

 してました。私も年を忘れ大声で頑張りました。

 声で選手を押す勢いがあるんです!あの応援が選手の耳に届いてパワーがでないわけがない!まさに百万馬力!もし、どこかで見かけたら注目して下さい。

 最後に、関東大会に出られた人本当によく頑張りましたね〜。ぜひ関東大会でも自分の力を出し切って頑張って下さい。
 
<北陵高校陸上部 主な戦績>
◆男子800M 原田浩志くん2位(予選で自己新)⇒関東大会に進出 
◆女子やり投げ 柿沼妙子さん4位⇒関東大会に進出
◆男子3000M障害 小林謙介くん7位 ◆女子400Mハードル 前田梨沙さん7位

<柿沼さんのコメント>
 県では自分の納得できるとこまでもっていけなかったので、関東では自分らしい投げができるようにします。
 今回の大会は部員や、他校の人に支えてもらって、乗り越えられました。だから、これから先、たとえ上位の人たちが記録を出そうと、自分の調子が悪かろうと、絶対あきらめないで挑戦し続けていきます。
  私は負けません!!! (←ち、力強い...)

 関東大会に出場する原田くん・柿沼さん、自己記録の更新を目指して頑張って下さい。また、取材・応援に行かせてもらいますね。[by 管理人]